皮膚温計測実験事例

1.自己紹介時の皮膚温
ゼミ内で二人一組になってもらい、自己紹介をしてもらった時の皮膚温変化を以下に示しました。実験スケジュールは、前安静3分→自己紹介4分→後安静3分の計10分です。左は12名ぶんの個人データであり、右はその全体平均です。
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前安静で徐々に皮膚温が上昇し、課題で低下し、後安静で上昇するという傾向はあるものの、前安静から低下しっぱなしという人も多い(前安静から、自己紹介で何を話そうか考えている?)ため、全体としては右側のようなグラフとなります。このように皮膚温は、予期的な不安を反映しやすい指標と言えそうです。

2.ダーツ課題中の皮膚温
磁石で黒板に吸い付くダーツを作成し、プレイ中の皮膚温変化を計測しました。プレイヤーはゼミ生の森くんです。darts
スケジュールは、1分安静、2分ダーツ(30秒間隔で8投)、1分安静とし、これを4トライアル繰り返しました。皮膚温はどのように変化しているでしょうか?上段はトライアルごと(t1~t4)の変化、下段は全体平均を示しています。
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ダーツ中に皮膚温の低下が認められます。ゼミ内トーナメントを控えた練習でしたが、1回めは大きく下降しているのに対し、トライアルが繰り返される毎に低下しなくなり、課題に慣れていく過程がわかります。4回め(グラフ中t4)は集中力が切れたのかスコアも低かったです。皮膚温みると、課題の後半からもう上りはじめてしまっており、集中力の持続も皮膚温で評価できる可能性が考えられそうです。

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