ダンス視聴時の盛り上がりの瞬間における
心拍・発汗・眼球運動の生理的反応に関する研究
16HP219 勅使川原 達也
目的
ダンス動画を視聴している際の心拍・発汗・眼球運動を測る。それらの要因とコレオグラファー(ダンスのフリを作っている人)の「ここを見せたい」という意図とを照らし合わせ、その間に相関がある場合はその相関を実験結果として取り入れたいと思う。
方法
ダンス動画を見ている際の心拍・発汗・眼球運動を、自作の心拍計測装置、自作の皮膚コンダクタンス計測装置、アイカメラを使って測定する。
被験者は文教学院大学の学生とする。約3分の動画を2つ用意し、ダンス経験者(ダンス部員)10名、ダンス未経験者10名の計20名の被験者に動画を見てもらう。被験者の人数は今後検討していく必要があると思う。前安静2分、課題期3分、後安静2分の計7分を一回の実験とする。その実験を1人2回行い、2つの動画を見てもらう。
ダンスの動画の一つは自分がフリや構成を考えて作ったものなので、どの場面が盛り上がりどころなのか、どの場面をより良く見せたいのかが把握した状態での実験となると思う。片方の動画も友人が考えたものなので、具体的にどの場面が見てほしいのかなどを事前に聞いておく必要がある。コレオグラファー(ダンスのフリを作っている人)の意図と、ダンス動画を見ている側の気持ちとの差がどれだけあるのか、また、どれだけ合致しているのかを測ることができたら成功といえるであろう。
結果
予想される結果として、コレオグラファーとダンス動画を見ている側の気持ちは、比較的多くの場面において合致しているのではないだろうか。コレオグラファーは「ここを見せたい」という感情を込めてフリを作っているため、その感情が動画越しでも伝わるのではないだろうか。
また、問題点としては、コレオグラファーが一人一人の動きとかではなく、構成や全体像で見せ場を作っていたとしたら、アイカメラによる視線記録がどこに表示されているときが見ていたことになるのかが曖昧であるということがあげられる。そういった問題も含めてまだ漠然としている部分があるため、実験を通して改善していく必要がある。