授業内で、映画を見ている際の、指先の皮膚温度変化を、20人同時に測定した事例を紹介します。実験刺激は、ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコルの1シーンを用いました。主人公イーサンが、超高層ビルを登ってサーバールームに潜入し、潜入後戻ってくるまでの10分間を視聴しました。その前後に安静期を設け、前半は川の映像、後半は海の映像を、それぞれ5分間見ました。
皮膚温は、安静状態と動画視聴時の初期において上昇し、課題映像が盛り上がり始めると下降し、課題映像が終わると少し間をおいて上昇しました。動画後半の皮膚温変化は、動画の内容を鋭敏に反映しているような内容となっていました。予想以上に動画内容が反映されている印象です。
一般感情尺度(アンケート調査)による主観感情の変化を下記にグラフ化しました。映像視聴中、ネガティブ感情は大きく上昇し、リラックス感情は大きく下降していることがわかりました。