心拍変動バイオフィードバック
心理学系の貢献が大きいのは、心拍変動バイオフィードバックの解説と普及であると思われる。筋電図や発汗、血流などの指標に関するバイオフィードバックは、リハビリ(非心理系)を除き、ここ数年ほとんど議論されておらず、心拍変動BF一色となっている。特にこの数年は(コロナの影響もあり)、ウェアラブル機器を利用して、各自が心拍変動バイオフィードバックを行う事例が紹介されている。
各種新技術の応用事例
ここ数年、スマートグラス、VR、IoT、ウェアラブル、非接触計測、スマートフォンアプリなど、新しい技術をBFに取り込んだ事例が紹介されているが、コストが高かったり、不安定であったり(非接触計測)、実際はあまり普及していないと思われる。現代のバイオフィードバックとして最も有望なのは、アクティブトラッカーを使った活動量と心拍数の自己制御であると思われる。
2021年度
・スマートフォンアプリを使った共鳴周波数の評価
・少年院における心拍変動バイオフィードバックを用いた呼吸セルフコントロールプログラム
→心拍変動バイオフィードバックが近年のトピックになっている。さらにそれを、スマートフォンなどの携帯機器で行う事例が紹介されている。
・AI, ICT, VRを活用する未来に向けて
・遠隔による心拍変動バイオフィードバック
→コロナの影響を受けて、BF機器を遠隔診療へ応用する可能性が論議されている。心拍変動バイオフィードバック(emWaveなどの機器使用が推奨される)を遠隔で行った事例が紹介される。
2020年度
・呼吸法とリラクセーション‒心拍変動バイオフィードバックによる呼吸法の評価‒
→”同定された共鳴周波数の呼吸法を実践することで,副交感神経系の活動を活発にし,喘息などの疾患の治療に役立つとして,詳しい治療プログラムを発表している”の部分に、心拍変動バイオフィードバックの元論文が紹介されている。
2019年
・長時間心拍変動解析 : その適用と誤用
→ウェアラブルセンサーによって測定された心拍変動データの読み方について解説。ウェアラブル計測は急速に普及しつつある、と紹介されている。
・臨床に活かす心拍変動バイオフィードバック
→心拍変動バイオフィードバックの臨床応用が講座で紹介されている。
・入眠困難者の入眠期における生理心理学的指標の動態
→入眠困難者の生理指標が検討されているが、脳波と心拍変動が解析対象となっている。
2018年
・医療からみた次世代バイオフィードバック
・バーチャルリハビリテーションにおける次世代バイオフィードバックの可能性
・ICTやAIの時代にバイオフィードバックはどう活用できるか : 産・学・官の連携
・AI・IoTの基礎とバイオフィードバック装置への応用検討
→スマートグラス利用のBF、VRを用いたリハビリ、認知行動療法アプリ、AIやIoT利用などの新しいアプローチが紹介される。
・カメラを用いた非接触バイタルセンシング技術とその応用
・ウエアラブル バイオフィードバックについて
→非接触計測、ウェアラブル機器によるBFの可能性などが紹介される。